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重症熱性血小板減少症候群の流行の現状(患者数・死亡者数・死亡率)

重症熱性血小板減少症候群とは

重症熱性血小板減少症候群(SFTS)は、マダニが介するウイルスを原因として発症する疾患です。

2009年、中国で重症熱性血小板減少症候群の症例が確認されたことをきっかけにして、日本でも2005年より発生していることがわかり、現在西日本を中心に感染が広がりつつあります。
 
SFTSウイルスを保有するマダニは、家庭内の衣類や寝具内に生息しているダニとは種類が異なり、森林や草地に生息します。

日本国内には47種類のマダニが生息していますが、そのうち11種類を採取し、検査を行ったところ、フタトゲチマダニ、ヒゲナガチマダニ、オオトゲチマダニ、キチマダニ、タカサゴキララマダニの5種類から、SFTSウイルス遺伝子が検出されました。

これらのマダニの活動時期は春から秋にかけてで、体長は通常は3〜8ミリですが、人や動物の血を吸った後は10〜20ミリ程度になります。シカ・イノシシ・猟犬などの動物に感染しても症状が現れることはなく、動物から人間に感染することもありません。

重症熱性血小板減少症候群の潜伏期間と症状

SFTSの潜伏期間は6〜14日程度で、その後38度以上の発熱や嘔吐・下痢などの症状があらわれます。重症化すると、意識障害や皮下出血などが起こり、死亡するケースもあります。
 
日本では2005年以降、西日本の13県(兵庫・岡山・広島・島根・山口・徳島・愛媛・高知・佐賀・熊本・宮崎・長崎・鹿児島)で43件感染が報告されており、そのうち死者が出たケースは18件となっています。

国立感染症研究所の調査によれば、今まで患者の発生報告がなかった中部地方や近畿地方でも、SFTSウイルスを保有しているマダニが生息していることがわかっています。
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