マダニに咬まれた時
マダニは、吸血の際に皮膚にしっかりと口器を突き刺し、数時間から数日という長い時間をかけて吸血するという特徴をもっています。従って、マダニに咬まれても痛みを感じたりかゆくなったりすることはないので、咬まれたことに気づかないケースがほとんどです。
マダニは人間に接触してもすぐに咬みつかず、皮膚を徘徊しながら柔らかい場所を探してゆっくりと咬むため、皮膚をマダニが歩いていないか常に注意し、早めにはたきお落とす必要があります。
吸血中のマダニに気が付いた場合は、無理に引き抜いたりつぶしたりしようとせず、速やかにに皮膚科を受診して、マダニの除去や洗浄などの処置を行ってもらいます。
また、マダニに咬まれた後の数週間は、体調の変化に注意しましょう。
もし発熱や消化器官の以上などの症状がみられた場合は、医療機関を受診することをお勧めします。
ちなみに、重症熱性血小板減少症候群は、四類感染症に指定されており、「感染症の予防および感染症の患者に対する医療に関する法律」の届出の対象となっています。
重症熱性血小板減少症候群の治療や予防
重症熱性血小板減少症候群には、治療薬やワクチンなどはなく、症状に応じて対症療法を行うことになります。原因となるウイルスは、コンゴ出血熱のCCHFVやハンタウイルスと同じブニヤウイルス科のウイルスであるため、中国ではコンゴ出血熱の治療薬として使われているリバビリンが治療薬として使われていますが、効果はまだ確認されていません。
(※日本では、リバビリンはC型肝炎などの抗ウイルス薬として使われています。)